2007-02-21 ArtNo.39109
◆大日本/Clariant/Ciba、Asahi Songwon権益に関心
【ムンバイ】公私募を通じて事業拡張資金の調達を図るグジャラート州Ahmedabad拠点の顔料大手Asahi Songwon Colors Ltd (ASCL)に世界の大手化学品会社3社が関心を寄せている。
ビジネス・スタンダードが2月15日、関係筋の話として報じたところによると、大日本インキ化学工業とスイスの化学品大手2社Clariant及びCibaが、ASCL権益に関心を表明、うち1社が株式取得の交渉を進めている。スイス企業ClariantはすでにASCLに9.39%出資している。これらの企業がASCL株取得を望む主な理由は、費用効果が高い上、原料供給源を確保できることにあるとされる。
ASCLはグジャラート州Vadodaraプラントの拡張資金52クロー(US$1170万)のうち44クロー(US$990万)を新株公募(IPO)を通じて調達する。同社はState Bank of India(SBI)からすでにタームローン8クロー(US$180万)を手に入れている。
ASCLのParu Jaykrishna会長によると、Vadodaraプラントの生産能力を拡大し、川下統合を図る。2005年3月に稼動したVadodaraプラントは現在、各種顔料の主原料CPC(copper phthalocyanine) blue crudeを年間3600トン生産しているが、これを1万800トンに拡大する。また、Pigment Beta Blueも当初年産1200トンの規模で生産を開始した後、さらに川下統合を図る。
インドにおけるCPC blue crudeの市場規模は年間4万トンと推定される。しかし同社は収益率が高い輸出市場に製品の大部分を供給している。同社の2005-06年度の売上高は24.5クロー(US$551万)、純益は2.6クロー(US$58万)だった。2006-07年度上半期の業績(未監査)は売上高31クロー(US$697万)、純益4.6クロー(US$103万)となっている。
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