2007-02-21 ArtNo.39103
◆空調のBryAir、特殊商用不動産ブームに乗じビジネス拡張
【コルカタ】BryAirを初めとする乾燥・除湿・浄化や熱回収などの分野で活動する空調技術会社は、製薬や食品加工など専門分野に特化した商用ビルの急増に乗じ、ビジネスの拡大を図っている。
ビジネス・スタンダードが2月13日報じたところによると、除湿機、乾燥機、空気・ガス清浄システム、熱回収装置など空調関連技術・製品・サービスを提供しているPahwaグループの中核企業Bry-Air (Asia) Pvt Ltdは、増大する需要に応じるため、中国に工場を建設している。同社は、デリー郊外のハリヤナ州Gurgaonとマレーシアに自社工場を設けている他、米国とブラジルにも提携工場を有する。
Pahwaグループ会長も務めるBry-AirのDeepak Pahwa重役(MD)は「中国では除湿機器の使用が20%近い伸びをみせており、現地企業が大きなシェアを占めている。このため、われわれも中国に工場を設けることにした」と語った。Pahwa氏によると、2008年3月までに200クロー(US$4500万)、2010年3月までに400クロー(US$9000万)の売上げ実現を目指している。
インドでは不動産業、小売業、IT産業が急速な発展を遂げる中、室内の臭気や汚染物質を除去もしくは希薄化し、快適な環境をつくる換気装置の需要が高まっており、室内空気品質(IAQ)市場は年率50%近い成長を遂げている。こうした勢いは今後少なくとも5年は続く見通しだ。閉ざされた空間で長時間勤務することを求められるITパークやコールセンターなどがIAQ市場の成長を押し上げている。劣悪なIAQとシックハウス症候群は労働衛生上の問題だけでなく、生産性を低下させ、法的責任も問われる。IAQ不良は生産性を10%前後低下させる。空調に伴うエネルギー消費の抑制も課題とされており、同社は排気から給気に熱を回収する全熱交換器などの省エネ装置も提供している。
インドでは製薬、食品加工、保健医療、ホスピタリティなどの産業が冷暖房空調(HVAC)市場を牽引している。同社は、このほか、ケーブル製造、クリーンルーム、コンピュータ室、防食・防錆など幅広い分野にHVAC製品を提供している。現在、輸出が売上高のほぼ40%を占めているが、2010年までに50%に拡大することを目指していると言う。
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