SEAnews 1995-11-14 ArtNo.3905

【シンガポール】英国証取上場のWassall Plcは先週末セスダック登録の英系車軸会社ヨーク・パシフィック・ホールディングズ(YPH)の支配権益買収案を発表した。
Wassallはシンガポール・ベースの完全子会社アレンバーロウ・ホールディングズを通じてＹＰＨの主要株主6社とＹＰＨの合計3865万株(発行株式の67.8%)を1株1.01Ｓドル、総額3904万Ｓドルで買収することで合意した。Wassallは取引完了後、同額(1株S$1.01)で、ＹＰＨの残りの1830万株に対する公開買付を提案する。したがってＹＰＨ全権益の買収コストは5757万Ｓドルと言うことになる。銅線、接着剤、密閉剤、ボトル・キャップ、事務用家具、旅行用品の製造・流通や包装業務等を手掛けるWassallの時価総額は5億1100万ポンド(S$11.5億)で、昨年の営業額／税引き前利益は各6億3870万ポンド／2190万ポンドだった。Wassallは、ＹＰＨのセスダック登録資格やシンガポール、マレーシア、オーストラリア、中国における事業網を通じてアジア市場の開拓を計画している。
今回WassallへのＹＰＨ持ち株売却に応じた主要株主はアロー・アジア・ベンチャーズ(20.1%)、エミネント・リソーシズ(17.6%)、スチール・ブラス(13.1%)、エメラルド・トレーラーズ(10.45%)、Ｋｉｍａｎｎインベストメント(5%)、ディープ・クリーク・コンサルタンツ(1.5%)。ＹＰＨは昨年6月にセスダックに登録したばかりのため、これら主要株主は一定期間その持ち株比率を維持する義務を負うているが、シンガポール証取(SES)はWassallが取引完了後1年間66.3％の持ち株を維持し、更にその後1年間51％のシェアを維持することを条件に、上記の義務免除を認めたと言う。(ST,BT,LZ:11/13)