2007-02-02 ArtNo.39016
◆ロシア総合企業Sistema、インド通信機器市場開拓目指す
【ニューデリー】金融、通信から小売り、観光、医薬まで200余りの企業を傘下に収めるロシア最大の民間消費者サービス会社AFK Sistema(AFKS)は、インドに通信機器製造施設を設けることを計画している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが1月30日報じたところによると、プーチン露大統領のインド公式訪問に随行したAFKSのトップは、拡大するインド通信市場に対する関心を表明した。
これ以前に、企業買収を通じてインド携帯端末市場進出を試みたこともあるAFKSは、金融、保険、メディア、不動産等、多方面の事業を手掛け、通信関連ビジネスに限っても独立国家共同体(CIS)だけでなく、欧州、北米、西アジア、東南アジアもカバーしている。
通信機器・ソフトウエアの設計・製造についてはAFKSが77%出資するテクノロジー企業Sitronicsが手掛けており、その業務は固定・移動通信ネットワーク機器、経営支援システム、新世代ネットワーク・アプリケーションなど広範囲にわたる。Sitronicsは現在モスクワ、ゼレノグラード、ボロネシ、キエフ、プラハなどに製造施設をもつ。しかし同社のインド進出計画の詳細はなお不明。
インドの通信機器市場にはNokia、Cisco、Motorola、Ericsson、ZTEなど、グローバル企業の投資が相次いでいる。欧米など携帯電話の伝統的主要市場における利用者の拡大が頭打ちになるなか、各社とも有望市場インドに注目している。
インドでは携帯電話の新規利用者が毎月500万人以上のペースで増えており、通信網の拡充を図る電話各社は通信機器の大量購買を行っている。Bhartiは2006-07年度に25億米ドルを投資、国営Bharat Sanchar Nigam Limited(BSNL)は50億米ドル設備調達契約の商談を進めている。
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