SEAnews 1995-11-13 ArtNo.3895

【クアラルンプル】マレーシアの複合企業サイム・ダービーBhd(SDB)は11日、国内第4位の商業銀行ユナイテッド・マラヤン・バンキング・コープBhd(UMBC)の60.35％の権益をDatuk Keramat Holdings Bhdから13億Ｍドルで買収する契約に調印した。
ＳＤＢのニク・モハメド・ヤアコブ重役(CEO)が11日明らかにしたところによると、ＳＤＢはＵＭＢＣの額面1Ｍドルの2億116万8890株を1株6.46Ｍドルで買収する。既に買収価格の10％は支払われ、取引は3カ月で完了する。これによりＳＤＢの払込資本は10億5600万Ｍドルから11億6000万Ｍドルに拡大、1996年6月末締め現行年度の1株益は17セント増加する見通しだ。同社はＵＭＢＣの残余株に対する公開買付を提案することになる。ＵＭＢＣの他の主要株主にはプルバダナン・ナシオナルBhd(25.7%)とペトロナス(8.9%)が含まれる。
ＵＭＢＣは国内74支店を含む84支店を有し、金融会社、マーチャント・バンク、証券会社も子会社としている。現在の授権資本は5億Ｍドル、95年3月末締め年度に前年比67.5％増の3億1940万Ｍドルの税引き前利益を計上している。
他方、ＳＤＢは農園、不動産、製造、海運等を手掛けているが、金融部門は保険会社とリース会社を有するのみで、銀行を傘下に収めることを悲願としてきた。今年2月に同社がＵＭＢＣ権益買収に関心を表明して以来8カ月にわたった買収価格に関する市場の憶測も終止符が打たれた。(ST:11/12)