SEAnews 2006-12-01 ArtNo.38785

【ニューデリー】年商525クロー(US$1.167億)のDentsu Indiaは中規模の調査会社の買収、ビローザライン(主要4媒体以外の媒体を用いた)広告会社やイベント会社の権益取得を目指し、ターゲットを物色している。
ビジネス・スタンダードが11月28日伝えたところによると、Dentsu IndiaのSandeep Goyal会長は同紙に以上の消息を語った。それによると調査業務は2007年のフォーカス・エリアで、この方面の投資はより大きなプロミス『communication-without-lines』の実現に寄与する。Dentsu Indiaは少なからぬエイジェンシーと接触、提携の可能性を打診していると言う。
向こう数ヶ月間にDentsu Indiaはインターラクティブ＆モバイル・メディア部門を発足させる。Dentsu Indiaは、放送時間帯(commercial airtime)を売買するポータル『Lastminuteinventory.com』の立ち上げも図っているようだが、Goyal氏はこの点に関するコメントを控えた。
Dentsu Indiaはスポーツ・マーケッティングにも力を入れている。オリンピックを初めとするスポーツ・マーケッティングを既に50年近く手掛けて来た電通は、インドではクリケットとサッカーに照準を合わせている。
電通はまた同社のクリエイティブ・エージェンシー・ブランドをインドに紹介するためDentsu Creative Impactを創設する計画を最近発表した。電通のクリエイティブ部長を務めるM Fukada氏が日本からインドに派遣される。Goyal氏によると、電通はクリエイティブ・エイジェンシーを目指し、小規模なデザイン会社の買収も計画している。
こうした点からも電通がより特化した多様な部門を、インドの既存組織内に設けることを目指していることが窺える。
批評家は、電通のインドにおける成長は、海外進出した日本企業顧客を取り込んだに過ぎないと評する。Goyal氏はこの点に関して、日本企業顧客のインド売上げに占めるシェアは約40％と語る。同氏によると、トヨタ、ホンダ、ヤマハ、その他の日本企業以外にRaymond Apparel／Tata Tea／Rasna／Amrutanjan／Pass Pass／Jaypee／Jindal／HCC／Biocon等、少なからぬ地元企業が同社の顧客名簿に名を連ねている。
電通はカルナタカ州Bangalore／マハラシュトラ州Mumbai／Delhi／グジャラート州Ahmedabad／タミールナド州Chennaiにオフィスを擁し、来年は西ベンガル州Kolkataにも新オフィスを設ける計画と言う。