2006-12-01 ArtNo.38779
◆フォルクスワーゲン、US$5.3億投じPuneに製造拠点
【ニューデリー】欧州最大の乗用車メーカー、Volkswagen AG(VW)はマハラシュトラ州Puneに4億ユーロ=5億3000万米ドルを投じて製造工場を設ける。VW社取締役会は11月17日の会議で以上の方針を決め、同社は29日ニューデリーでマハラシュトラ州政府と合意書を取り交わした。
エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが11月28/29/30日報じたところによると、これはVW社にとって45番目の製造施設で、インドはVW社の製造拠点が設けられる19番目の国になる。
VW社のHans Dieter Poetsch重役(CFO)によると、Chakan工業団地に設けられる年産能力11万台の新工場にはプレス/ペイント/組立ラインが設けられ、2500人が雇用される。2009年下半期から中型車モデル『Passat』の製造を開始、インド国内の他、他のアジア市場にも供給する。
VWはPune工場が完成するまでは、子会社Skoda Auto Indiaのマハラシュトラ州Aurangabad工場でPassatを組立る。2007年第1四半期からAurangabad工場での製造を開始する。Skodaは同工場でOctavia、Laura、Superbを製造しており、PassatはSuperbと同じプラットフォームを用いている。
VWはBentley、Bugatti、Audi、Seat、Lamborghiniを含む多くの著名ブランドを保持しており、追ってハッチバック・モデルもインド市場に紹介するものと見られる。Poetsch氏によると、VWは販売会社Volkswagen Group Sales Private Limited(VGSPL)を新設し、AudiやVWブランドの販売に当たらせる。VGSPLはインド国内で製造した製品と輸入車双方の販売を担当する。
VWのインドにおける投資計画は物議に巻き込まれ、3年近い遅延を余儀なくされた。同社はこれ以前にアンドラプラデシュ州に工場を設けることで、同州政府とほぼ合意していたが、同社トップ・オフィシャルによる資金横領事件が明るみに出、計画は棚上げされた。それ以前にはEicherグループと合弁でインド市場開拓を図ったこともあり、その実、Maruti Udyog Ltd(MUL)に出資、インド政府の最初の合弁パートナーを務めたのはVW社だった。しかし売上げが伸びず撤退、国策自動車会社パートナーの地位をスズキに譲った。
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