2006-11-27 ArtNo.38773
◆Bharti/Wal-Mart小売り協力覚書に調印
【ニューデリー】インドのトップ民間電話会社Bharti Tele-Venturesを傘下に収めるBharti Enterprises Ltd(BEL)は27日、世界最大の小売り企業Wal-Mart Stores Inc.と覚書を交換、小売りビジネスに乗り出した。
インディアン・エクスプレスが11月27日、BELのステートメントを引用し報じたところによると、両社は同覚書の下、協力してインド小売り市場を研究評価し、政府が定めたガイドラインの範囲においてインドにおけるビジネス機会を探る。
ステートメントは提携の詳細を明らかにしていないが、Bhartiはフロント・エンドの小売りビジネスを手掛け、Wal-Martはサプライ・チェーンやロジスティクス、その他のバック・エンド業務を担当するものと見られる。
BELとWal-Martはかなり以前から提携交渉を進めて来た。その実BELは英国の小売り大手TescoやフランスのCarrefourとも平行して話し合いを進めていた。
エコノミック・タイムズがこの日伝えたところによると、当初、10月10日にBELとTescoの提携発表が行われるはずだったが、9月頃からBELとWal-Martの交渉に弾みがつき、終にTescoに取って代わりWal-Martがメインの交渉相手になった。伝えられるところによれば、Wal-MartはBELに対し、ロイヤルティーや投資等の面でTescoを遙かに上回る好条件をオファーしたと言う。
BELのSunil Mittal会長は11月22日にロンドンに赴き、Tescoに提携交渉を白紙に戻す方針を伝えたようだ。
消息筋によると、BELとWal-Martの提携は広範囲にわたり、キャッシュ&キャリー卸し売りビジネスからロジスティクス、小売りにわたる。インドの既存法規の下では、キャッシュ&キャリーとロジスティクスに対する外国直接投資(FDI)は認められているが、フロント・エンドの小売りビジネスに対する外国直接投資は認められていない。このため後者に関してはフランチャイズ方式が採用される可能性があり、ブランド名は両社の合議により決められるものと見られると言う。
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