2006-11-20 ArtNo.38726
◆国営製鉄会社Rashtriya Ispat、US$55億拡張計画立案
【コルカタ】アンドラプラデシュ州のVizag steel plant(VSP)を経営する国営製鉄会社Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)は向こう14年間に2万5000クロー(US$55.57億)を投じ、販売可能な鉄鋼製品(saleable steel)の年間製造能力を現在の320万トンから1600万トンに拡張する。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルド、エコノミック・タイムズが11月15/16日報じたところによると、RINLのY Siva Sagar Rao会長兼MDはこのほど以上の消息を語った。それによると年産能力は2008-09年までに8692クロー(US$19.32億)を投じ630万トンに、その後2010-11年までにさらに2200クロー(US$4.89億)を投じ850万トンに拡張される。後半の計画に関しては間もなく取締役会にかけられる。
RINLのこうした積極的拡張計画は、鉄鋼業界の最近の新たな状況に対応したものである。国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)は2012年までに年産能力を2200万トンに拡大、最近Corus Groupを買収したTata Steelの年産能力は間もなく世界第3位に浮上する。
VSPは自前の炭坑も鉄鉱山も保持せぬためインプット・コスト上昇で窮地に立たされている。このため港湾に隣接した立地条件を最大限に利用し、コークス用炭/鉄鉱石/石灰岩を海外から調達する一連の合弁事業を起こす計画だ。RINLは先週、オマーン当局と同国の石灰岩鉱山に対する出資問題を協議した。RINLのH S Chhatwal取締役によると、オマーン当局の反応は良好で、同社は同計画を進める方針だ。RINLはオーストラリアと米国のコークス用炭鉱山に対しても同様のアプローチを採用している。この他、海外の8~10の鉱山をリストアップ、デュー・ディリジェンスを行った後、交渉を進める方針だ。
RINLはSAIL/Coal Videsh/National Thermal Power Corporation(NTPC)と特殊会社を設け必要資源を確保する可能性も検討している。
RINLはまた1年後に完成するGangavaram港にキャプティブ・バースを設け輸入原料の陸揚げや製品の輸出に利用する方針だ。
RINLはVSPに隣接した2500エーカーの土地の割当をアンドラプラデシュ州政府に申請、同地に製鉄事業関連の特別経済区(SEZ)を設けることも計画していると言う。
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