2006-11-10 ArtNo.38698
◆Videocon、LG.Philips権益買収協議
【ムンバイ】最近、Daewoo Electronics権益買収契約に調印したVideocon Industriesの韓国企業に対する食欲は依然旺盛で、今ではLG.Philips LCD Co Ltd権益の買収交渉を進めている。Videocon筋は以上の消息を確認したものの、詳細に触れることを控えた。
ビジネス・スタンダードとエコノミック・タイムズが11月7日投資銀行筋の消息として報じたところによると、VideoconはLG.Philipsのビジネスの一部を買収するか、Royal Philips Electronics NVの30%持ち分を買い取るか、2つのオプションを検討しているもようだ。
韓国に7工場を設け、世界的に約2万1000人の従業員を擁するLG.Philipsの時価総額は113億米ドル、これに対してVideoconのそれは22億米ドル。LG.Philipsは昨年は、世界最大のLCDパネル・メーカーだったが、ソニーと組んだSamsung Electronics Co Ltdにトップの座を奪われた上、フラット・パネルの値下がりで赤字経営に陥っている。
Royal Philips ElectronicsとLG Electronicsの対等出資合弁会社として7年前に発足したLG.Philipsは2004年に株式を公開、証券取引所に上場された。現在LGは38%弱、Royal Philips Electronicsは33%のシェアを握っており、後者持ち分の時価は40億米ドル前後と見積もられる。しかしRoyal Philips Electronicsは株式公開後3年間少なくとも30%の持ち分を維持することを約束しており、したがって仮にVideoconがRoyal Philips Electronicsの持ち分を買い取るとすれば、2007年半ばまで待たねばならない。とは言え、匿名のVideocon筋は関係協議は3、4日以内に結論に達すると見通した。Royal Philips Electronicsは最終的に持ち分を売却する意向を表明しており、シャープと松下電器産業も買い取りに関心を表明している。
大和証券ソウル事務所のアナリスト、Jae H. Lee氏によると、不透明なオーナーシップ問題から値を下げていたLG.Philipsにとって、Videoconのアプローチはポジティブな材料と言える。フラットTVメーカーのVideoconは、LG.Philipsの権益を手に入れることによりフラット・パネルの安定供給を確保できる上、ネーム・バリューも手に入れることができる。Philipsにとっては、日本企業に持ち分を売却するより、Videoconに売却する方が容易と言う。
|