【ニューデリー】マハラシュトラ州のDabhol発電所は1日運転を再開した。Sushilkumar Shinde電力相は、2日以上の消息を確認するととも、政府が同発電所の売却を図っているとの噂を否定した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとビジネス・スタンダードが11月3日報じたところによると、電力相は某会議の会場でマスコミに以上の消息を語った。それによると、発電所は現在150MWの電力を生産しており、発電量は徐々に拡大される。燃料はナフサを用いており、ナフサに対する輸入関税が引き下げられたものの、発電された電力は1ユニット5ルピー以上と、当初目標とした3ルピーを遙かに上回る。しかし政府に同発電所を売却する考えも計画もないと言う。
ダブホール発電所は今年5月に稼働したものの、7月初めに操業を停止した。新プロモーターのGAILとNTPC Ltdが天然ガスの調達に失敗したことから、740MWのBlock-IIは燃料として暫時ナフサを用いることになった。
エコノミック・タイムズが11月1日伝えたところでは、先月催された特別閣僚グループ(EGOM:empowered group of ministers)の会議の席上、B K Chaturvedi内閣官房長官は発電所を売却する可能性を示唆したとされる。観測筋によると、現在の液化天然ガス(LNG)価格の下では、合理的水準の電力料を実現できないとすれば、合計2184MWの発電施設、LNG輸入ターミナル及び再ガス化プラントを売却するのは、選択肢の1つと言えると言う。
一方、ビジネス・スタンダードが2日伝えたところによると、LNGターミナルをダブホール発電施設から分離して売却すると言う提案に、主要債権金融機関のState Bank of IndiaとICICI Bankが反対を表明した。両行は仮にLNGターミナルを売却するなら帳簿上損失として処理せねばならなくなるとして、電力省に売却を見合わせるよう求めたと言う。アナリストによると同プロジェクトに対して合計4000クロー(US$88.91億)の債権を有する両行は各500クロー(US$1.11億)の損失を計上せねばならなくなる見通しと言う。