2006-10-23 ArtNo.38603
◆Tata Steel、US$80億でCorus買収合意
【ムンバイ】欧州第2の鉄鋼メーカーCorusの取締役会は21日、インド最大の民間鉄鋼会社Tata Steel Ltd(TSL)の43億ユーロ(US$80.4億)買収提案を受け入れる方針を決めた。CorusのJim Leng会長がインドを訪れ、TSLのRatan Tata会長及びそのチームと会談して11ヶ月を経たこの日、TSLはそれ自身の4倍の規模を有するCorusの買収が合意されたと発表、インド史上最大の海外企業買収が実現した。
ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、インディアン・エクスプレス、エコノミック・タイムズが10月21日報じたところによると、英蘭資本の鉄鋼メーカー取締役会はTSLの買収提案を受け入れる方針を決めるとともに、株主にも提案を受け入れるよう勧告した。取引はTSLが創業100年を迎える2007年1月までに完了し、これにより現在世界56位のTSLは一躍世界第5位の鉄鋼メーカーになる。
TSLはCorus株1株につき455ペンス、米国預託証券(ADS)1枚につき910ペンスを支払う。TSLはまたCorusの年金スキームに1億2600万ユーロ(US$2.36億)を支払い、さらに2009年3月末までに年金スキームの会社負担を10%引き上げることを認めた。
Ratan Tata氏がCorusの新会長に就任、TSLの3人の代表がCorus取締役会に、またCorusの3人の代表がTSL取締役会に、それぞれ参加するものの、Corusの経営陣はほぼ現状のまま維持される。Leng氏はCorusとTSLの副会長に就任するものと見られる。
今回の買収価格はCorusの2006年10月4日までの1年間の平均株価360.5ペンスを26.2%上回るが、Corusの最大株主(7.9%)Standard Life Insuranceは、予想された合意価格を下回ると不満を表明した。
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