SEAnews 1995-11-09 ArtNo.3858

【シンガポール】ランドマークのサムスディン・アブ・ハッサン会長は7日、南アフリカにおける不動産ビジネス等に必要な資金を手当するため、ランドマークの6％の持ち株を売却した。
市場筋は買い手が誰かを見定めかねているが、一部のアナリストはマレーシアの青年実業家ソー・チーウェン氏ではないかと予想している。しかし同予想は決してアナリストの共通した見方にはなっておらず、ＫＬ拠点のジュピター証券のアナリストは、ソー氏が最近の企業買収に全力を投入した後であること、ランドマークは決してソー氏の企業戦略にフィットしないこと等を理由にこうした見方に疑問を呈する。ソー氏は最近海事エンジニアリング会社プロメットの支配権益を手に入れた他、オートウェーズ、クラナマス、クアンタン・フラワー・ミルズの権益を握っている。
サムスディン氏はクアラルンプル証取(KLSE)の質問に対して同氏がその全ての持ち株を売却したとの巷間の噂を否定、2500万株を1株4Ｍドルで売却したと報告している。同氏のランドマーク持ち株は23.9％から17.6％に縮小したが、これにより直ちに同氏の経営権が脅かされることはないようだ。サムスディン氏はその持ち株を1993年に1株約3Ｍドルで手に入れており、その間の維持費等も配慮すれば、今回の持ち株売却に伴うキャピタル・ゲインは注目に値するものではないとアナリストは評している。(ST,LZ:11/8)