2006-10-02 ArtNo.38520
◆Nalco、オリッサ州にアルミ製造コンプレックス計画
【ブーバネスワル】公共部門のアルミ会社National Aluminium Company (Nalco)はオリッサ州に1万5000クロー(US$32.05億)を投じて年産150万トンのアルミナ製錬施設と同25万-30万トンのアルミニウム製錬施設及びキャプティブ発電施設等を設ける。
ビジネス・スタンダードが9月30日報じたところによると、このためNalcoはオリッサ州政府に同州Sambalpur県Gandhamardan丘陵のボーキサイト鉱区割り当てを申請した。同鉱区には2億2000万トンのボーキサイト資源が存在すると見積もられている。NalcoのCR Pradhan会長兼MDによると州政府は目下同申請を審査しており、認可されたなら詳細事業化調査に取りかかると言う。
Nalcoは20年前にもGandhamardanボーキサイト鉱区の採掘を計画したが、地元住民が環境破壊を理由に反対したため、計画を見合わせた経緯がある。Pradhan氏は、この点に関して「環境と地域住民の生計を保護する手だてを検討している」と語った。
Nalcoはアンドラプラデシュ州にもアルミナとアルミニウムの製錬施設を設けることを計画している。しかし同州政府はAndhra Pradesh Mineral Development Corporation(APMDC)を通じてボーキサイトを採掘するよう求め、Nalcoに鉱業リース権を付与することを拒絶した。一方、中央政府は公共部門企業がキャプティブ鉱山を保持することなくアルミニウム事業に投資することを禁じている。このためアンドラプラデシュ州における計画は立ち往生した形となっている。
電力はアルミニウム産業の主要なインプットを成しているため、Nalcoは低コストな電力が確保可能な海外にアルミ製錬施設を合弁で設ける可能性を積極的に検討している。同社は既に湾岸諸国のオマーン、アブダビ、カタールに製錬施設を設ける事業化調査をEngineers India Ltd (EIL)に委ねている。またインドネシアに石炭火力発電所とアルミ製錬施設を設ける可能性も検討している。同目的のためNalcoチームは最近インドネシアを実地調査した。
第2次拡張計画が完了すると120万トンのアルミナ製造能力の余剰が生じるため、アルミニウム精錬施設の拡張が当面の主要課題になっていると言う。
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