【ニューデリー】年商1万5000クロー(US$32.05億)のインド鋼管産業は中国製品の流入で、市場シェアが縮小したばかりでなく、原料コストも急騰、2重の困難に直面している。
ビジネス・スタンダードが9月16日業界筋の言を引用し伝えたところによると、中国製品の陸揚げ時のコストは国産品のそれを平均8~10%下回る。中国製品の品質は劣るが、鋼管主要ユーザーの自動車補助産業は中国製品と国産品をミックスすることによりコスト削減を図っている。インド産業連盟(CII)精密鋼管部門会長も務めるTube Investments of IndiaのN Srikanth社長は、「こうした中で国内業界はロー・コスト製品から高付加価値製品に重心をシフトしたり、アナリシスやVE(value engineering)を通じたコスト削減により中国製品との競争に対処している」と語る。同氏によると、中国製品は政府補助を梃子に非常識なほど低水準に価格を設定している。中国製品の輸入価格は国産品の価格をトン当たり50~60米ドル下回る。中国製品には12.5%の輸入関税が課されるが、タイとの協定の下、同税率は9%に引き下げられた。このことがインド業界の長期的な脅威になっていると言う。
年間2500万トンの世界鋼管市場において、中国は800万トンを製造しているが、インドは僅か50万トンに過ぎず、100万トンのレベルに達するだけでもなお5~7年を要する。
Magnum Strips and TubesのYogesh Batra重役(MD)によると、世界の鉄鋼価格は現在トン当たり600米ドルに達しているが、中国製鋼管が国際市場に登場する以前の5年ほど前には2分の1以下だった。国内鋼管業界はこうしたコスト上昇の半ばを顧客に転嫁できるに過ぎず、結果として利益マージンは3年前の7~8%から現在の2~4%に縮小したと言う。