2006-09-01 ArtNo.38359
◆Bharati Shipyard、初の掘削装置建造契約獲得
【ムンバイ】沖合補給船(OSV:offshore supply vessels)の建造から掘削装置(drilling rig)の建造に事業の多角化を図るマハラシュトラ州Mumbai拠点の造船会社Bharati Shipyard Ltd(BSL)は、先頃Great Eastern Shipping Companyから初のリグ建造契約を獲得した。
エコノミック・タイムズが8月30日報じたところによると、契約価格は伝えられていないが、今日の市価からすれば1億5000万~1億8000万米ドルと見積もられる。これによりBSLの手持ち契約は50%拡大、1850クロー(US$3.95億)に達したものと見られる。ちなみに沖合補給船の建造契約は一般に1件100クロー(US$2137万)以下に過ぎない。
世界的に一握りの造船会社が掘削装置の製造を手掛けており、この種の造船会社のオーダー・ブックは2009年末まで一杯となっている。僅か一握りの造船会社がリグの建造を手掛けているに過ぎないためリグ建造契約のマージンは沖合補給船のそれを遙かに上回る。
しかしGE Shippingは新参のBSLに対して執拗なバーゲン交渉を行ったものと見られ、BSLはかなりの値下げを強いられたものと予想される。GE ShippingはシンガポールのKeppelから別の掘削装置の引き渡しを受ける1年前の2008年第4四半期にBSLから引き渡しを受ける見通しだ。BSLが同契約を獲得できた主因はタイムリーな工事の実行と受け渡しにあったものと見られる。
いずれにしてもBSLが同契約を成功裏に遂行するなら、新たな収入源を確保し、業績を顕著に改善することができる。その一方で掘削ビジネスの周期的不況のリスクも負うことになる。現在は高い原油価格に支えられ、掘削装置の需要がピークに達している。現在稼働している掘削装置の多くはやはり原油価格が高騰した70年代と80年代に建造されたものと言う。
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