【ニューデリー】ホンダは向こう10年間にインドに3000クロー(US$6.54億)を投資する一方、小型乗用車(small car)セグメントに進出することも計画している。
ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが7月4日報じたところによると、Honda Siel Cars India Ltd(HSCIL)の武田川雅博社長兼CEOは3日、ホンダの福井威夫社長とともに記者会見し、以上の計画を明らかにした。それによると、現在インドに四輪車製造のHSCILの他、二輪車ビジネスを手掛けるHero Honda Motors Ltd(HHML)とHonda Motorcycle and Scooter India Pvt Ltd(HMSI)、そして発電機や汎用エンジンの製造を手掛けるHonda Siel Power Products Ltd(HSPPL)等を擁するホンダは、これらの事業を通じて3000クローを投資する。同投資額はまた1980年代半ばにHHMLに出資、インド進出を果たしたホンダが、これまでにインドに投じた累積投資額に等しい。ホンダはまたHonda Motor Indiaを新設、武田川氏が新会社の社長に就任する。
ホンダは小型乗用車に対する消費税率が引き下げられたのを機会に、小型車セグメントに進出することを検討、そのために新工場を設けることも計画している。小型車に対する税制優遇は世界的潮流であり、ホンダもインド政府の決定に応じ、インド自動車市場の最大セグメントへの進出を真剣に検討する。
2006年の乗用車販売台数は前年比48%増の6万2000台が見込め、2010年までに現在の3倍の15万台に達するものと見られる。年間製造能力に関しては2007年までに5万台拡張、2010年までに15万台前後の製造能力を備える。
福井社長によると、インドの経済成長と人口は間もなく中国と肩を並べるものと見られ、長期的にインドの市場潜在性は中国に勝る。加えてインドは民主国家であり、中国はそうではない。しかし福井社長は向こう10年間に中国に投じる投資額には触れなかった。