SEAnews 2006-06-30 ArtNo.37984

【ムンバイ】小売業界の最高経営者(CEO)らは、Reliance Industries Ltd(RIL)の野心的な小売り戦略が、計画通り実行されるなら、人材争奪戦が過熱すると懸念している。
エコノミック・タイムズが6月28日伝えたところによると、RILは2万5000クロー(US$54.48億)の小売り事業計画の下、向こう数年間に専門職1万人、店員50万人を新規雇用する予定だが、懐疑主義者はReliance Infocommがスタート段階で遭遇した困難に再度直面するのではないかと予想している。
しかし小売りコンサルタント会社Technopak IndiaのArvind Singhal会長は「小売り産業は向こう5年間に9万クロー(US$196.12億)を投資、250万人の就業機会を創出する。Relianceは新時代の幕開けを告げるに過ぎない。仮に人材の需給に不均衡が生じるにしても、その種の困難を切り抜けることのできるインド企業はRelianceをおいて他にない」と語った。
過去数ヶ月間に、TitanのBijou Kurien氏、ElectroluxのRajeev Karwal氏、PantaloonのRaghu Pillai氏、CargillのSanjeev Asthana氏、Bombay Dyeing/DaburのNinu Khanna氏、Indus LeagueのSriram Srinivasan氏等、市場の最良の人材を掬い上げ小売り事業の主要ポストに据えたRelianceは今や中間管理職に照準を合わせ、膨大な新兵補充に乗りだそうとしている。
Ambani氏は年次総会の席上、既に2000人の専門職を雇用した同社は、向こう数年間にさらに8000人を追加雇用すると述べている。
中間管理職のリクルートは、職種を問わず広範な領域にわたるものと見られるが、取り分けロジスティクス、耐久消費財、購買、輸出、加工食品、農業ビジネス等の領域の人材に照準が合わされるものと予想される。
消息筋によれば、最近、インド経営学院(IIMS:Indian Institutes of Management)卒業者の本格的な雇用に乗り出したRelianceは今年を通じトップ職業学校8～10校から60乃至70人を雇用するものと見られる。
しかし何と言っても50万人の接客スタッフの確保が最大の課題で、同社の真価が問われそうだ。Relianceは他社からの引き抜きよりも在職訓練と社内教育を重視し、大部分の若年スタッフは地元の新卒やカレッジ退学者を雇用、在職訓練を施す方針と言う。