【ムンバイ】破綻したDabhol Power Company(DPC)の再生組織、Ratnagiri Gas and Power Pvt Ltd(RGPPL)はナフサの供給が得られぬことから再度操業停止に追い込まれる見通しだ。
エコノミック・タイムズが6月23日伝えたところによると、RGPPLは液化天然ガス(LNG)の供給が確保できぬことからナフサを用いて今年5月に操業を開始した。
中央エネルギー局(central energy department)筋によると、RGPPLの第1発電機は月間3万キロ・リッターのナフサを用いて1日平均700MW(メガワット)の電力を生産している。RGPPLは当初4万2000キロ・リッターのナフサを保持していたが、今ではほぼ使い果たし、現状では操業停止が唯一の選択肢と言う。
RGPPL主要株主のNational Thermal Power Corporation(NTPC)筋も「複数の国営石油会社との交渉が続けられているが、ナフサの供給約束は得られていない。操業停止は避けられないだろう」と語った。
NTPCのジレンマは、RGPPLが生産した電力の価格を妥当な水準に維持するには、市場価格を下回る値でナフサを調達せねばならないこと。このため同社はナフサに対する関税/販売税/付加価値税の免除を当局に要請している。この点に関して電力省のR V Shahi次官は、B K Chaturvedi官房長官に政治判断を求めたもようだ。RGPPLの現在の電力価格は1ユニット4.25ルピーだが、市場価格でナフサを購入した場合、1ユニット7ルピーに上昇する。しかし中央/地方の諸税が免除されれば、1キロワット当たり4.32ルピーに抑えることができる。
RGPPLが再度操業を停止するならマハラシュトラ州の電力不足は650~700MWアップ、4000MW近くに達する。マハラシュトラ州は目下雨乞いする以外に、手の施しようがない状況にある。同州電力部門オフィシャルによると、雨さえ降ってくれれば電力需要が下降する。さもなければ近隣諸州から余剰電力を購入せねばならず、州財政に一層の負担を強いることになると言う。