2006-06-16 ArtNo.37894
◆西ベンガル州政府、IOCにUS$33.6億投資要請
【コルカタ】西ベンガル州政府はIndian Oil Corporation(IOC)に対し、同州Haldiaに開発が提案されている『石油・化学・石油化学投資地域(PCPIR:Petroleum Chemicals Petrochemicals Investment Region)』に1万5000クロー(US$33.59億)を投資するよう求めている。
ビジネス・スタンダードが6月15日報じたところによると、中央政府石油天然ガス省のM S Srinivasan次官は13日、同紙に以上の消息を語った。Murli Deora石油天然ガス相とともに中国に赴く途次西ベンガル州Kolkataに立ち寄ったSrinivasan次官によると、州政府はIOCと石油天然ガス省に対して、「IOCはハルディア製油所拡張計画を機に、化学特別経済区(SEZ)下流部門のリーダーになるべきだ」とし、向こう7~8年間に1万5000クローを投資するよう求めている。石油天然ガス省は州政府の以上の提案を真剣に検討している。
IOCは既に製油所の年間キャパシティーを600万トンから750万トンに拡大する方針を決めており、同計画に基づき当初5000クロー(US$11.19億)近くを投資することになる。州政府は、IOCにスチレン、塩素、ブタジエン、パラキシレン等の下流部門への新規投資を求めている。パラキシレンは高純度テレフタル酸(PTA:Purified terephthalic acid)の原料になる。
しかし問題はロジスティクスである。東部地区の石油化学品需要は決して大きくない。このため生産された製品を他の消費地まで輸送するロジスティクス・コストも配慮して採算性を検討せねばならない。Haldia Petrochemicalsとの良好な補完関係を形成することも、投資の採算性実現に寄与すると言う。
ちなみにIOCは既にハルディアPCPIRのアンカー投資家になることを認めている。IOCのSarthak Behuria会長によると、同社はハルディアにパラキシレン製造施設を設ける方針を決めているが、それには別途用地を確保する必要がある。製油所のキャパシティーを2009年3月までに150万トン拡張するための必要投資額は1800クロー(US$4.03億)、パラキシレン・プロジェクトのそれは2000クロー(US$4.48億)で、合計すると初期投資額は3800クロー(US$8.51億)になると言う。
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