SEAnews 2006-06-07 ArtNo.37835

【ニューデリー】インド政府は6月6日からガソリンとディーゼル油のリッター当たり価格をそれぞれ4ルピーと2ルピー引き上げた。しかし液化石油ガス(LPG)と灯油の価格は据え置いた。
エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダードが6月5／6日報じたところによると、国際原油価格の高騰に伴い国営石油会社は今年通年で7万3000クロー(US$163.46億)の損失を被る見通しだが、インド政府は5日の閣議の席上、こうした損失を回避するための一連の措置を決めた。統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)政権発足以来3度目の今回のガソリンとディーゼル油の値上げは、その一部を成しており、関係省庁及び左派政党との長期にわたる話し合いの末決定された。UPA政権に閣外協力する左派政党は同値上げに抵抗して来た。
国際原油価格高騰の重荷を政府／石油会社／消費者間で平等に分担する原則に基づき、政府は、ガソリンとディーゼル油の関税率を10％から7.5％に引き下げ、2万8000クロー(62.70億)の石油債を発行する方針を決めた。
Murli Deora石油相が閣議後語ったところによると、ガソリンとディーゼル油の値上げで石油会社は9200クロー(US$20.6億)の売上げ増を見込める。また石油会社は関税引き下げで6500クロー(US$14.55億)を節約できる。さらに2万8000クローの石油債が発行されるため、石油会社の7万3500クローの損失は一層縮小するはずと言う。