【チェンナイ】ソフトウェア企業は、Software Technology Parks of India(STPI)に新ユニットを設けるべきか、情報技術(IT)特別経済区(SEZ)に設けるべきか迷っている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが5月29日報じたところによると、ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)のKiran Karnik会頭は「ソフトウェア・テクノロジー・パークはソフトウェア企業に税制優遇措置を提供するが、STPIの優遇措置は2009年に失効する。これに対してSEZの優遇措置は2009年以降も提供される」とし、「SEZは確かにソフトウェア業界にある種のソリューションを提供するが、解決策よりも問題をもたらす」と指摘した。
PricewaterhouseCoopersのAjay Kumar重役(ED)によると、STPIとSEZのテナントには、いずれの場合も物理的な輸出とオンサイト・サービスの収入に対して免税措置が適応される。STPIテナントの輸出売上げに対する課税は10年間にわたり100%免除される。これに対してSEZのテナントに対する課税は当初5年間は100%、次の5年間は50%、その後5年間も最大50%免除される。
STPIの場合もSEZの場合も、資本財の購買や営業活動に必要な財やサービスの購買に対する多くの間接税が免除される。これらには中央消費税、関税、中央販売税(CST)、サービス税が含まれる。
SEZユニットはこの他、付加価値税(VAT)、ローカル販売税(LST)、州レベルの諸税が免除される。
STPIの優遇措置は2009年に失効するが、SEZはオープンエンドである。またSEZの場合、都市部からSEZに移転したものには、キャピタル・ゲインに対する課税が免除される。
以上の点からSTPIからSEZに拠点をシフトするメリットは存在するものの、ロケーション等、各種得失や実行可能性を配慮すべきである。
これに対してSEZからSTPIへのシフトは、VAT/LST/ローカル諸税、保税倉庫等の利益が失われるだけでなく、輸出利益に対する税制免除の6ヶ月の時間制限もあるため、ほとんどあり得ない。
しかし、税制優遇措置を享受するためにSTPIのユニットが操業を停止してSEZに移転するようなことは、SEZスキームの本来の目的に反する。このためIT及びIT対応産業(ITES)の長期的展望からすれば、STPIの優遇措置を延長すべきだが、資本の増殖等を配慮し、インテリジェントな延長方式を採用すべきだと言う。