SEAnews 2006-05-15 ArtNo.37703

【ニューデリー】マス・マーケットからニッチ・マーケットへの重心移動を図るヤマハ発動機は2010年までに南インドに新二輪車工場を設ける可能性を検討している。
エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルドが5月10／11／12日報じたところによると、Yamaha Motors India Pvt Ltd(YMI)の石川知孝社長兼執行役員(CEO/MD)は10日、当地で催されたモーターサイクル新モデルの発表会の席上、以上の消息を語った。それによるとモーターサイクルの販売台数を2010年までに100万台以上に引き上げることを目指しており、このため新工場を必要としている。既存の流通網を補完する上から、大きな市場潜在性を有する南インドのどこかに設けることになるものと見られる。
年商750クロー(US$1.68億)のYMIは現在、ハリヤナ州Faridabadとウッタルプラデシュ州Surajpurの工場でモーターサイクルを製造している。Surajpurの既存工場は年間40万台を製造でき、昨年は25万台を販売した。内20万台は国内市場に、残りは海外市場に供給した。今年は通年で約40万台の販売を目指す。内30万台は国内で販売、残りの10万台を輸出する。
石川氏によると、YMIはこれまでとは異なるりニッチ製品に照準を合わせ成長を加速する戦略を採用する。ブランド・ビルディングとブランド・エクイティーの充実に努め、若者をターゲットにした新製品を紹介して行く。100ccのエントリー・レベルから、125cc以上の急成長するアパー・カテゴリーに重心を移す。しかし既存の100ccモデル“Crux R”の販売は需要が存在する限り続ける。
これにより現在5％の市場シェアを2008年までに10％、2010年までに15％に拡大することを目指す。スクーター市場への進出に関してはまだ結論を出していないと言う。
YMIは今年初、向こう2年間に製品開発と事業の拡張に300クロー(US$6717万)を投資、また全国ディーラー網を450店に拡張すると発表していた。
この日御披露目された125ccバイク“Gladiator”2バージョンのデリーにおける出荷価格は4万1990ルピーと4万4990ルピー。