SEAnews 2006-05-08 ArtNo.37672

【ムンバイ】地元多用途車(Utility vehicle)メーカー、Mahindra & Mahindra(M&M)は財政難と労働争議に直面するLMLの二輪車ビジネスに注目、同部門買収の事業化調査を進めているもようだ。
エコノミック・タイムズが5月3日、消息筋の言として伝えたところによると、二輪車ビジネス進出を目指すM&Mは中国の二輪車メーカー、重慶力帆(Chongqing Lifan)とも接触しており、LML二輪車ビジネスの完全買収もしくは支配権益の取得を目指しているものと見られる。
ウッタルプラデシュ州Kanpur拠点の二輪車大手、LMLは労働争議と運転資金の欠乏から過去数ヶ月生産と出荷を停止しているが、海外の戦略投資家とも交渉を進めているようだ。同社株価は過去数ヶ月間に15％上昇し、5月2日には44.55ルピーに達した。
LMLのDeepak Singhania会長兼MDは第30回年次総会の席上、累積負債を300クロー(US$5717万)から100クロー(US$2239万)に削減する財政再編計画の準備が整ったと語ったが、実現していない。また起死回生を期して昨年8月に発売したバイク新モデル“CRD-100”も今年2月に生産が中止され、給与支払いも数ヶ月にわたり滞っている。
LMLは最近、額面10ルピーの新株244万7486株をMerrill Lynch Capital MarketsとEspana.SA.SVに対し1株39.99ルピーで発行した。この結果、Singhania一族の持ち分は43.7％から39.99％に下降したが、依然として最大株主の地位を維持している。両外国機関投資家の持ち分は0％から4％に拡大、他の機関投資家と一般投資家が残りの株を保持している。
累積損失260クロー(US$5822万)を抱えたLMLは、規模の適正化(rightsizing)に努め、既にフロント・エンド業務のリストラを実行している。LMLは海外市場の開拓に力を入れ、4～5年内に輸出比率を10％に拡大することを目指している。既存施設は年間45万台の2ストローク、マニュアル変速スクーターを製造する能力を有するが、これも2年内に4ストロークのマニュアル／自動変速スクーターの製造施設に転換する計画だ。