2006-05-05 ArtNo.37658
◆Hindalco/Sterlite、銅製錬料下降で打撃
【ムンバイ】インドの指導的銅精錬会社Hindalco Industries Ltd (HIL)とSterlite Industries Ltd(SIL)は、スポット処理料とスポット製錬料(spot TC/RC:treatment and refining charges)下降の影響を被るものと見られる。
ビジネス・スタンダードが5月1日報じたところによると、過去1年間にスポットTC/RCは約30%下降した。これにはインドネシアと南米の鉱山を震源とする世界的な銅精鉱(copper concentrate)の供給縮小が影響している。インドにおけるスポットTC/RCは1ポンド当たり24~25セントと、1年前の34~35セントを大幅に下回っている。2005年9月末時点のスポット料金は1ポンド26~28セントだった。
オーストラリア拠点のMacquarie Bankによると、カレンダー・イヤー2006年の世界市場における銅精鉱の不足は18万トンに達するものと予想される。
アナリストによると、インドの地元精錬会社は銅精鉱を輸入して電気銅地金(copper cathode)等の完成品を製造しており、スポットTC/RCはこれらのプレーヤーの利鞘(profit margin)を表している。
SILの売上げの70%は長期契約に基づくもので、残りの30%がスポット・ベースになっている。HIL銅部門の場合は長期契約の比率が約80%を占めている。インド・プレーヤーの最近の長期契約価格は1ポンド当たり約20セントで、地元プレヤーは最近、生産を拡大、生産効率を高めるとともに、輸出の拡大に努めている。例えばHILは最近銅年産能力を2倍の50万トンに拡大した。
|