【ニューデリー】第10次五カ年計画の発電設備拡張目標の達成が不可能にも関わらず、需要は益々拡大することから、北部と西部における電力危機が今後一層深刻化する見通しだ。
インディアン・エクスプレスが5月2日伝えたところによると、インド商工会議所協会(Assocham:Associated Chambers of Commerce and Industry of India)は1日発表したステートメントの中で以上のように警鐘した。それによると第10次五カ年計画期間には4万1110MW(メガワット)の発電能力を追加することが目指されているが、2006年3月までに追加されたキャパシティーは3分の1の1万4000MWにとどまっており、五カ年計画終了時点でも実際に追加されたキャパシティーと目標の間に大きな開きが生じる見通しだ。
この結果、西部地区の不足は14%から16%に、北部地区のそれは11%から13%に拡大するものと見られる。南部地区の2006年3月期年度の不足は0.8%にとどまったものの、こうした良好な状況を維持するのは難しいものと見られる。
各地の電力不足は、アンダマン&ニコバル直轄地30.8%、ウッタルプラデシュ州20.9%、マハラシュトラ州18.1%、メガラヤ州17.2%、ジャム&カシミール州15.4%、マドヤプラデシュ州14.2%、トリプラ州10.6%となっている。
ちなみに北部地区にはチャンディガル直轄地/デリー直轄地/ハリヤナ州/ヒマチャルプラデシュ州/ジャム&カシミール州/パンジャブ州/ラジャスタン州/ウッタルプラデシュ州/ウタランチャル州が含まれる。同地区における2006年3月期年度の電力供給量は1685億1100万ユニットで、これに対して需要は1884億1800万ユニットにのぼった。この結果199億700万ユニット(10.6%)の不足が生じた。中でもジャム&カシミールの不足は15.4%、デリーのそれは15%にのぼった。
西部地区でもマハラシュトラ州の不足は18.1%、マドヤプラデシュ州のそれは14.2%にのぼっている。