SEAnews 2006-04-21 ArtNo.37590

【ニューデリー】耐久消費財メーカーにとって書き入れ時のサマー・シーズンが到来したが、好調な経済、価格の低下、散財を競う消費者情緒と言った追い風を受ける耐久消費財メーカーは、それほど派手なプロモーションを今年は行っていない。
エコノミック・タイムズが４月１９日伝えたところによると、フリー・ギフトや特売は依然として目にされるものの、２万クロー(US$44.78億)の耐久消費財業界は新奇で、よりスマートな手法で、ブランド・セイリャンス(brand salience)の構築を図っている。
LG IndiaのGirish Rao副社長は「今夏の広告の照準は霜取り不要冷蔵庫やスプリット・エアコン等のハイエンド商品に合わせている」と語る。同氏によるとブランド・バリューの下降につながるプロモーションはストップ、１０～１２クロー(US$224万-269万)を今夏の広告とマーケッティングに投じる。エアコン、冷蔵庫、パーソナル・コンピューター(PC)等の製品は３０％前後の売上げ増を見込んでいると言う。
Samsung IndiaのRavinder Zutshi重役(副MD)によると、今年は家電製品売上げの３０％増を見込んでおり、一連の新製品を投入して顧客の関心を繋ぎ止める方針と言う。
今年に入って以来これまでに冷蔵庫１０モデルを発売したLGがさらに１０モデルを投入する準備をすれば、Samsungも遅れじと、霜取り不要セグメントに新たに６モデルを投入する計画だ。
全ての耐久消費財メーカーにとって冷蔵庫が今夏商戦の優先品目とするなら、増大する中産階級のステータス・シンボルとなっているエアコンも人後に落ちない。同市場をリードするLGとSamsungだけで過去１ヶ月前後の間に合計６０以上の新製品を発売している。
フリービーではなくトゥルー・バリューを顧客に提供することを公約するVoltasは、ハイデシベルな広告キャンペ－ンの他、小売り網の拡張、店内ブランディング、地域活動を通じて販促を図っている。VoltasのKD Virmani上級GMは「価格戦争は過去のこと」と述べ、かえって１～２％の値上がりを予想した。
Haier IndiaのTK Banerjee社長兼CEOも「フリービーやその他の景品の効果は信じない。サマー・シーズンには電子メディア、印刷媒体、ビロー・ザ・ライン活動を通じて、製品と技術をアグレッシブに売り込む」と語った。同社はエアコン１４モデルを発売し、韓国メーカーとしのぎを削っている。
このように値下げ競争は後を絶ち、ブランド・ビルディングが耐久消費財市場のファッションになりつつある。Electrolux Kelvinator AppliancesのMadhav Neneマーケッティング主任は、景品で短期的な顧客の関心を買うよりも、『Thinking of You』をキャッチ・フレーズに製品を売り込む戦術を披露した。それによると、同社はプロモーション・ドライブよりも、ウェブ・ベースのコンテストを催し、ブランド・ビルディングに努めると言う。