【ニューデリー】インド政府は、米国との間で原子力協力協定が結ばれたのを機に『原子力パーク(Atomic Parks)』を設け、原子力発電計画を加速することを検討している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月15日報じたところによると、同構想の目的は、原子力発電施設の建設を加速するとともに、国際原子力機関(IAEA:International Atomic Energy Agency)による民生用原子力発電所の査察をスムーズに行えるようにすることにある。
政府筋によると、総理府が先頭に立って準備を進めており、Nuclear Power Corporation of India Ltd(NPCIL)も、その種のサイトを設ける計画を既に提起している。現在全国に22の原子力発電所が存在し、この内、米国との協定の対象になる民生用原子力発電所は14となっている。政府筋は、今後公共・民間部門のプレーヤーの原子力発電事業への参画が予想される中で、原子力パークの創設は時宜を得ていると指摘した。
しかし民生用原子力計画(civilian nuclear programme)の成否は、米国国会が、核拡散防止協定(NPT:Nuclear Non-Proliferation Treaty)未調印国への核燃料や原子力施設の輸出を禁じた法律の改正を認めるか否かにかかっている。また一旦、米国国会がインド米国核協力協定を批准するなら、国際核燃料市場もインドに開放される見通しと言う。