1995-10-31 ArtNo.3727
◆<星>地元企業チーム、沖電気とスマート・カード・ベンチャー
【シンガポール】地元の研究開発(R&D)会社デジタル・アプライド・リサーチ・アンド・テクノロジーPte Ltd(DART)及び保安システム専門会社のシスコ・コンピューター・セキュリティーは沖電気と組んで、アジアにおける初のスマート・カード・ビジネスに乗り出した。
これら3社はシンガポール運輸省が募集した電子通行料徴収システム(ERP)入札に共同で応札したのがきっかけで、それぞれの強味や持ち味を活かしてスマート・カードを製造することになったが、別にカードの製造を担当するストーバル・チップ・カードPte Ltdとチップにワイアー・ボンド及びダイ・ボンド加工を施すマイクロ・モジュールPte Ltdもチームに加わった。具体的には先ずDARTがシンガポールで開発したソフトウェアーを、沖が日本でチップに焼き付け、再びシンガポールに送り返す。同チップには更に加工が施され、最終的にカスタマイズされたスマート・カードが注文から僅か3、4カ月で顧客の下に届けられる。シスコは政府部門や銀行界顧客への売り込み役を引き受ける。Gemplusやシーメンス等、ライバル企業の納期は製造拠点をフランス、ドイツ、米国、オランダに設けているため、6~9カ月を要し、またより高度なセキュリティーを約束する特注ソフトウェアーを付加るサービスも提供していない。目下グループの製造能力は数百乃至数千単位だが、来年第2四半期もしくは第3四半期には百万単位に拡大する。同チームは向こう3~5年間にアジア市場の開拓が成功した暁には合弁会社を設立する計画と言う。(BT:10/30)
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