【ムンバイ】Steel Authority of India Ltd(SAIL)は高価なコークス用炭の代用にOil and Natural Gas Corporation(ONGC)から炭層メタン(CBM:coal-bed methane)を購入する可能性を検討している。
ビジネス・スタンダードが12月6日消息筋の言として報じたところによると、SAILはBokaro steel plant(BST)とDurgapur steel plant(DST)が必要とするコークス用炭の一部をCBMに転換することを計画、ONGCに1日当たり350万立米、年間12億8000万立米のCBM供給の可能性を打診した。SAILは年間1320万トンのコークス用炭を必要とするが、これにより100万トンを削減し、619クロー(US$1.346億)を節約できる。SAILのコークス用炭需要は2011年までに約2000万トンに拡大する見通しだ。
コークス用炭は現在トン当たり6100ルピー前後で取引されており、供給不足が日に日に深刻化している。SAILは石炭必要量の45%を輸入、残りの55%、約720万トンを国内で調達している。
CBMでコークス用炭を完全に代替することはできないが、コスト削減効果は大きい。CBMの価格は現在見積もり作業が進められている。ONGCは5州に9カ所CBM鉱区を保持しており、2006-07年から商業生産を開始する。
BSTとDSTは、Jharia/Bokaro/KaranpuraのCBM鉱区に隣接しており、SAILはONGCのCBM鉱区に出資する可能性も検討している。SAILはONGCが向こう3年間に生産するCBMの全量を購入する意向を表明している。しかしSAIL以外にも公共・民間部門の少なからぬプレーヤーがCBMに注目していると言う。