2005-11-18 ArtNo.36738
◆Tata Consultancy、事業再編に着手
【バンガロール】インドのトップ情報技術(IT)サービス会社、Tata Consultancy Services (TCS)の2004-05年度売上げ23億米ドルの内、85~90%、額にして17億~18億米ドルがアプリケーション開発/保守/法人ソリューション等のITサービスで占められた。TCSはこうしたビジネスの偏重を改めるべく、組織再編に乗り出した。
ビジネス・スタンダードが11月15日報じたところによると、TCSのN Chandrasekaran上級副社長は、このほど以上の消息を語った。それによると、今後は、1)製品(products)、2)BPO(business process outsourcing)、3)インフラストラクチャー、4)エンジニアリング・サービス、5)コンサルティングの5領域に照準を合わせ、これら1つ1つの総売上げに占めるシェアを5~10%、したがって各年商5億~8億米ドルのビジネスに育成する。これにより向こう5年間にこれら5領域のビジネスだけで合計年商30億米ドル以上になり、ITサービスの総売上げに占めるシェアは60~70%に縮小する。
TCSのBPOビジネスの年間売上げは現在5000万米ドル前後だが、最近英国のPearl Groupと8億米ドル以上にのぼるBPO契約を結んだ。またチリのBPO会社Comicromを買収したことにより、来年(2006-07)のラテン・アメリカにおけるBPO売上げは1億米ドルに達する見通しだ。
目下のところ製品ビジネスの総売上げに占めるシェアは3~3.5%に過ぎない。これにはライセンス料とソリューション提供収入が含まれる。しかし最近、TCSはシドニー拠点の銀行ソリューション・ベンダー、Financial Network Services (FNS)を買収しており、FNSが今後製品売上げの成長に貢献する見通しだ。
Chandrasekaran氏によると、ラテン・アメリカには銀行、テレコム、石油領域の多くの潜在顧客が在する。このためTCSはラテン・アメリカにおけるビジネスの構築に本腰を入れる。TCSの米国依存リスクを解消する上で、ラテン・アメリカ、日本、欧州が、今後重要な役割を演じることになると言う。
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