2005-11-11 ArtNo.36690
◆DVDの普及でホーム・オーディオ市場に新時代到来
【ムンバイ】過去5年間にわたり低迷して来たホーム・オーディオ市場に復調の兆しが生じる中で消費者用電子(CE)製品メジャーは過去数週間、一連の新製品を取り揃え市況回復の波に乗る準備を整えている。LGやSamsung等の参入に加え、6チャンネルDVDが支配的フォーマットになる中で老舗ベンダーも値下げと製品ポートフォリオの再構築を強いられている。
ビジネス・スタンダードが11月9日伝えたところによると、地元ミュージカル・アフィシオナドの信奉厚いCEジャイアンツPhilipsは900ワット・ロッカーを含む最も高価なホーム・オーディオ・レーンジを来月発売する。
LGはサムソンとともに、主要プレーヤーの先頭を切ってワイヤレス・トランスミッションから6スピーカー・レーンジ用リアル・スピーカーまで先端技術を紹介した。他の耐久消費財市場同様、市場の変化は韓国メーカーによりリードされており、ソニーとフィリップスが急追している。
サムソンは3ヶ月前に『beat-Sony-at-all-costs』レーンジのホーム・シアター製品を発売した。6スピーカー・システム9モデルの発売を通じてサムソンは、フィリップスに代わり、6スピーカー・システム・セグメントのナバー・ツーの座を占めた。コンピューターのUSBポートに接続することにより音質を高めることができるダイレクト・デジタル・インプットやワイヤレス・スピーカー等の先端技術の紹介を通じて同社は、インド音響市場をレベルアップしたが、そればかりでなくワイヤレス技術製品を含め、同社の大部分のモデルは、1万2000~3万ルピーのミドル・クラス価格。
ソニーも対抗してホーム・シアター・レーンジの価格を引き下げ、600ワットのデジタル・オーディオ・ビデオ・システムの価格は今や1万5000ルピーと、ソニーらしからぬレベルになっている。
フィリップスはインド市場で最もパワフルなものに数えられる900ワットのホーム・シアター製品の発売を準備している。価格は3万ルピー前後で、来月初めにも店頭にお目見えする。
しかしソニーもフィリップスもサムソンの技術面での挑戦に回答していない。これに対して韓国のライバル、LGは挑戦に応じる構えを見せている。ホーム・シアター・モデル『Karaoke』を2万~3万ルピーで発売し、サムソンに一歩先んじたLGは今やデジタル格差(digital divide)の解消に乗り出す準備を整えている。LG Indiaオーディオ機器部門のSanjeev Jain主任は「2つワイヤレス・モデルの1つ、200ワットRMSウファー1ユニットとワイヤレス&コラム・スピーカー4ユニットを装備したモデルを近く発売する」と語った。これまでLGはオーディオ市場の価格プレーヤーと見なされて来たが、同新製品は200ワットのウファーを提供する唯一の主流プレーヤーを自負するソニーと並びLGをオーディオ業界のトップに立たせるものと同社は期待している。
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