2005-11-07 ArtNo.36655
◆Hindustan Copper、過去最高の値上げ
【ムンバイ】国内唯一の総合的銅精錬会社Hindustan Copperは、11月1日から製品価格をトン当たり1万4000ルピー(US$309.73)引き上げた。
ビジネス・スタンダードが10月4日報じたところによると、インドにおける過去最高の値上げ幅で、各製品のトン当たり価格はcathode full20万4900ルピー、cathode cut20万6300ルピー、CC rod 8 mm20万9800ルピー、同11 mm以上21万1700ルピー、wire bar full21万2900ルピーになった。これらの銅製品は10月にも値上げされた。
銅の国内価格はロンドン金属取引所(LME)における前月の平均価格と国内税率を基準に見積もられる。国内の主要銅メーカー、Hindustan Copper/Hindalco Industries/Sterlite Industriesは月初めにその月の暫定価格と前月の最終価格を発表するが、ロンドン金属取引所の価格が上昇しても最終価格と暫定価格を容易に調整できるようその月の実際のコスト(暫定価格)と実際の徴収価格(real charge=financial arrangement)の間に一定の差を維持している。トレーダー筋によると、同システムが導入された際、銅消費者は購入した製品の価格を月末に初めて知らされるシステムに反対した。
国際銅価格は上昇基調を辿っており、間もなくトン当たり4200米ドルに達するものと見られる。国際銅研究会(ICSG:International Copper Study Group)によると、銅鉱山の年間生産能力は2009年までに1万9300万トンに達し、2004年から5年間に約350万トン拡大することになる。同増加分の内210万トンは銅精鉱(copper concentrate)、140万トンは溶媒抽出電解法(SX/EW:Solvent Extraction ? Electrowinning)による生産で占められる。
これに対して年間溶鉱(Smelter)能力は2009年までに1740万トンに達し、2004年のレベルから190万トン増加するものと見られる。取り分け最初の3年間に顕著に拡大するものと見られる。世界の銅精錬所(copper refinery)のキャパシティーは2004~2009年の間に310万トン拡大するものと見られる。
専門家筋によると、国際銅市場は今年供給不足に陥る可能性が有るが、製錬施設の来年の稼働率は改善、26万3000トンの余剰が生じるため、長期的には価格に下方圧力がかかる見通しと言う。
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