1995-10-25 ArtNo.3663
◆<比>アジア最大規模の水道事業民営化に内外の企業が関心
【マニラ】フィリピン政府は23日、水供給非常事態委員会(WCC)により立案された水供給非常事態法執行規則を承認するとともに、提案された水供給プロジェクトを通常の396日より大幅に短い166日以内に処理することを誓約した。
世界銀行は今年、政策及び価格構造に見直しが加えられず、水供給システムに大規模な投資も行われないなら、2~3年内にフィリピンは深刻な水不足に見舞われるとの報告書を発表、またアジア開発銀行は今年2月、銀行3行の援助を受けた3億4300万米ドルの水道プロジェクトがスケジュール通り進められていないと非難した。ラモス大統領はこれを受けて先月Ruben Torres局長に率いられる水供給非常事態委員会を設立した。この日に認可された水供給非常事態法執行規則は全国水供給システムの再編にレールを敷くもので、最終的にアジアにおける最大規模の民営化が図られる。同計画の下、政府所有の非効率なメトロポリタン・ウォーターワークス・アンド・シューイッジ・システム(MWSS)は小規模な企業に細分され、その内幾つかは民間に売却される。同民営化計画にはフランスのLyonnaise Des Eaux、英国のサザン・ウォーター、アングリアン・ウォーター等が関心を寄せていると言う。(ST:10/24)
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