SEAnews 2005-10-21 ArtNo.36553

【ニューデリー】国内最大の発電会社NTPC Ltdは、発電プロジェクトのガス調達難を打開するため、国営ガス供給会社GAIL (India) Ltdに救援を求めている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月18日報じたところによると、NTPCは昨年、Reliance Industries Ltd(RIL)とグジャラート州Kawas及び同州Gandharにおける発電プロジェクト用のガス購買仮契約を結んだものの、両社の交渉は既に1年以上の遅れを見ており、両発電所の2007年3月前後の稼働に間に合いそうもない。RILはアンドラプラデシュ州沖合で発見したガス田からガスを供給することを予定しているが、政府筋によると実際にガスが供給されるのは少なくともプロジェクト稼働予定期日の1年後になるものと見られる。加えてRILが、価格条項やペナルティー条項に柔軟性を持たせるよう要求しているため、最終契約の調印はさらに遅れる見通しだ。
こうした事情からNTPCは交渉相手をGAILに転換したようだ。NTPCはこれまでケララ州Kayamkulamにおける発電所に対するガスの供給に関してGAILと交渉を進めて来た。NTPC筋によると、GAILは目下イランと年間約700万トンのガス購買交渉を進めている。このため、NTPCはGAILに対し、イランとの交渉がまとまったならKayamkulamプロジェクトのみならず、Kawas／Gandhar両地の1300MW(ﾒｶﾞﾜｯﾄ)拡張プロジェクトにもガスを供給するよう求めている。
NTPCはまたGAIL以外の短期的な代替ソースも物色している。NTPC筋によると、約6～9ヶ月間のつなぎの燃料供給源を確保する必要がある。ナフサとガスのコンビネーションも検討しているが、液化天然ガス(LNG)はコスト面から発電燃料にするのは困難と言う。