【ニューデリー】国営石油ガス探査開発会社Oil and Natural Gas Corporation(ONGC)は24日ニューデリーで公共部門企業Neyveli Lignite Corporation (NLC)と、地下の石炭及び褐炭をガス化する(UCG:underground coal gasification)複数のパイロット計画の1つに関わる覚書を交換した。
インディアン・エクスプレスとヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月25/26日報じたところによると、ONGCはタミールナド州における3件、ラジャスタン州における1件、合計4件のUGCプロジェクトを検討しており、NLCとはこの内の浅層褐炭UGCプロジェクトの1つを進める。これらのプロジェクトはCoal India Limited(CIL)との提携を通じて実現する。ONGCは様々な地域におけるUCGプロジェクトを実行するため、地元企業との提携を進めている。数日前にはGujarat Mineral Development Corporation (GMDC)とも関係覚書を交換、今後、さらにCIL、Gujarat Industries Power Corporation Ltd(GIPCL)、Singareni Coal Company Ltd(SCCL)等との覚書交換を計画している。
ONGCは昨年11月にロシア企業Skochinsky Institute(SIM)と協力契約を結んでおり、UCGパイロット・プロジェクトはSIMの提案に基づくもの。地下の石炭を直接ガスに転換する新採掘方式のUCGは当初、深層の石炭を採掘する方法として考案されたが、浅層の石炭や寿命が尽きた炭坑の残余石炭を採取することにも応用でき、環境破壊も少ない。
ONGCは石油・ガス探査の過程で地下600メートル以上の層で炭層を発見しており、グジャラート州だけでもMehsana-Ahmedabadブロックに630億トン、Patan-Tharadブロックに600億トンあまりの埋蔵が見込まれている。Mehsana-Ahmedabadブロックにおける採取可能なUCGガスの量は15兆立方メートルと、ONGCの手持ちガス資源の70倍に達すると言う。