1995-10-24 ArtNo.3638
◆<星>カム・メカトロニク、スピンドル・モーター工場建設
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の電子部品製造会社カム・メカトロニクスは3200万Mドルを投じてペナンに新工場を建設、向こう2年間に世界市場の5~10%のシェア獲得を目指す。
カム・マニュファクチュアリング(S)Pte Ltd及びカム・プレシジョン・コンポーネンツ(ペナン)Sdn Bhdのリー・クォンルン重役(MD)が20日催されたタゴール・レーン新工場の開所式で語ったところによると、来年2月にペナンの新工場が稼働すれば、同社のスピンドル・モーター生産は今日の月間65万ユニットから200万ユニットに拡大、同業務のグループ営業額に占める比率も昨年度の5%から15~20%に拡大する見通しだ。同社はこのほど米国のベルフォート・メモリ・インターナショナルから380万米ドルのスピンドル・モーター製造注文を受けた他、やはり米国拠点のSyQuestテクノロジーからも100万米ドルを受注している。顧客にフル・レーンジのワンストップ・サービス提供を目指す同社は昨年6月のSES上場以来、マニラのラグナに低コスト製造工場を、ジョホールにハイテク・ダイカスト工場を、そして今回シンガポールにテープ・ドライブ工場をオープンした。シンガポールの新工場では来年3月までに米国企業イグザバイト・コープ向けの4分の1インチ・テープ・ドライブが月間8000~1万台製造される。同社は他社からも同種の請負製造契約の獲得を図る計画で、この種のビジネスは今会計年度売上の10~15%に達する見通しだ。
アナリストらはスピンドル・モーターの製造はカムがメイン・ビジネスとするディスク・ドライブ用ベース・プレートの製造より好収益が見込めるとし、また同社の最近の顧客ベースの拡大も好感している。1993年には同社営業額の70%がコナー・パリファラルズに依存していたが、昨年は30%まで下降した。同社は1顧客への依存率を15%以内にとどめる経営方針を採用しており、現在同社の顧客にはIBM、富士通、マクスター、リード・ライト等が含まれている。(ST,BT,LZ:10/21)
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