1995-10-24 ArtNo.3637
◆<星>旭硝子、新工場稼働でTVパネル製造能力倍増
【シンガポール】旭硝子の完全子会社アサヒ・テクノ・ビジョン(ATV)は20日、3億Sドルを投じてトゥアスに建設した第2ガラス・パネル工場を正式オープン、これにより同社のTVガラス・パネルの年産量はこれまでの1000万枚から2300万枚に拡大する。
ATVの田中重役(MD)によると、同社の累積投資額は7億Sドルに達し、ASEAN域内のTVガラス・パネル需要の50%に応じられるようになった。製品の半ば以上は日立、ソニー等の国内顧客に納入され、40%がマレーシア、タイ、インド及びその他の諸国に輸出される。同社のASEAN域内売上は向こう3年間も年率20%の成長が見込まれ、昨年の2億Sドルから今年は3億Sドルに達する見通しだ。しかし域内需要も年率20%の成長を遂げており、これまで常に供給を10%ほど上回ってきた域内需要に完全に応じることは難しい。同社の今年度営業額は2億5000万~3億Sドルと見込まれ、新工場の完成に伴い、来年度営業額は3億5000万Sドルに拡大する見通しだ。
一方、来賓として挨拶したヨー・チュートン通産相によると、ATVはシンガポール国立大学(NUS)と共同で、情報の処理/保存や通信領域におけるレーザー技術の応用に際して利用可能なオプティカル・クリスタルの開発に成功したが、シンガポール政府はその商業化に全面的に協力する用意があると言う。(ST,BT,LZ:10/21)
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