2005-09-19 ArtNo.36337
◆Tata Consultancy、アウトソーシング・ブーム背景に受注急増
【東京】インド最大のソフトウェア・サービス輸出会社、Tata Consultancy Services Ltd(TCS)は、アウトソーシング・ブームを背景に、受注の大幅な増加を見ているが、その一方で、賃金上昇に伴う利益マージンの下降を懸念している。
エコノミック・タイムズが9月15日報じたところによると、TCSのGirija Pandeアジア太平洋地域担当取締役は、ロイター社が同社東京オフィスで主催した『Reuters Asia Technology and Telecoms Summit』の席上、以上の消息を語った。それによると、海外受注は健全な成長基調を辿っている。General Electric Co等はより頻繁にTCSのソフトウェア・サービスを利用し、コスト削減を図っている。
銀行、テレコム、製造業部門の需要が特に旺盛で、TCSは売上の約40%を銀行/金融サービス部門から、20%を製造業部門から、16%をテレコム部門から、それぞれ得ている。
アジアの需要はこれまで低水準だったが、今や拡大に転じている。TCSの売上に占めるアジア太平洋地域のシェアは6%。2000人のスタッフが担当しており、昨年は売上とスタッフ双方が50%の成長を見た。
技術者需要の拡大に伴う給与上昇とルピーの対米ドル相場強化で、TCSやライバル各社はコスト圧力に直面している。昨年の賃金上昇率は12~15%に達したが、今後は鈍化が予想される。
TCSは中国におけるスタッフを増員することを通じ、多国籍顧客、取り分け日本、韓国、台湾の情報技術(IT)市場の開拓を目指している。目下のところ中国には250人のスタッフを配置している。TCSはまた中国政府やマイクロソフトと手を組み、インドにおけるアウトソーシング・ビジネスの成功を中国で再現することを目指していると言う。
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