SEAnews 2005-09-12 ArtNo.36298

【ムンバイ】ロシアのコングロマリット、AFK Sistema(AFKS)はAnil Dhirubhai Ambani氏に率いられるReliance Telecom Ltd(RTL)の買収を提案した。
エコノミック・タイムズが9月9日消息筋の言として伝えたところによると、AFKSのEvgeny Novitsky会長は同社チームを率いて数日前にマハラシュトラ州Mumbaiを訪れ、Anil Dhirubhai Ambani Enterprises (ADAE)幹部と関係問題を協議した。Anil Ambani氏が1995年に創設したＲＴＬはインド中部と東部におけるGSM携帯電話サービスを手掛け、約150万人の顧客を有する。ADAEがRTL権益売却に関心が有るか否かは不明で、同社筋は以上の消息に関してコメントを控えている。
AFKSはこれ以前にタミールナド州Chennai拠点の携帯電話サービス会社Aircelの権益買収を試みた経緯があり、インド市場進出に強い関心を抱いている。AFKSは今年初、Aircelの49％権益を4億5000万米ドルほどで買収する覚書に調印したものの、同覚書の期限は既に切れている。両パーティーが依然として交渉を続けているか否かは定かでない。
ＲＴＬは、コルカタ、西ベンガル、マドヤプラデシュ、オリッサ、アッサム、北東地区、ヒマチャルプラデシュ、ビハールにおける8サークルのセル式電話サービスを手掛けている。契約者ベースと低負債からして、取引額は10億米ドルを超える可能性が有る。インドの携帯電話契約者の伸びは世界的に最高水準で、電話料金は最低水準にある。ＲＴＬの契約者ベースは第1四半期(2005/4-6)に22％成長、全国平均の9％の伸びを上回った。
ロシアの富豪Vladimir Yevtushenkov氏に率いられるAFKSは、指導的セル式電話会社SkyLinkの他、テレコム、不動産、銀行、小売り、ハイテック、保険等様々な事業を手掛ける200社以上の企業を傘下に有する。
一方、RTLの65％の権益はAnil Ambani氏自身が保持、残りの35％は最近の組織再編により特殊会社(special purpose vehicle)に移された。