2005-09-07 ArtNo.36258
◆Essar Steel、年産120万トン冷間圧延機稼働
【ハジラ】Essar Steel Ltd(ESL)はグジャラート州Haziraの鉄鋼コンプレックスに1000クロー(US$2.3億)を投じて増設した年産120万トンの冷間圧延機(CRM:cold rolling mill)を稼働させた。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、エコノミック・タイムズが9月4日報じたところによると、ESLは2日、Narendra Modi首席大臣を初めとするグジャラート州政府要人を招きCRMの落成式を催した。新施設は年産140万トンの酸洗ライン2本、冷間圧延機2基、亜鉛メッキ・ライン2本から成り、ESLはこれにより製品の付加価値を高めるとともに、下流部門製品の供給も手掛ける総合鉄鋼メーカーに変身できる。
ESLのPrashant Ruia重役(MD)によると、インド西海岸初の冷間圧延コンプレックスの完成により同社は上流/下流部門双方における足場を強化した。また冷間圧延プロセスを通じ製品の重量対比強度(Strength to Weight Ratio)、硬度(hardness)、扁平度(flatness)、寸法公差(dimensional tolerance)も改善できる。
ESLは2000クロー(US$4.59億)を投じ、ハジラ鉄鋼プラントの年産能力を300万トンから460万トンに拡張する計画を進めており、同計画は来年までに完成する。
ハジラ・コンプレックスは年間処理量600万トンの港湾施設や発電施設、酸素製造施設も備えている。グループはまたアンドラプラデシュ州Visakhapatnamに年産400万トンのペレット工場を擁するが、チャッティースガル州Bailadila鉱山と同ペレット工場を結ぶ全長267キロのスラリー・パイプラインが間もなく稼働する。
ESLはまた、オリッサ州/チャッティースガル州/ジャールカンド州の何れかに新鉄鋼プラントを設けることを検討している。
エコノミック・タイムズによると、ESLの冷間圧延施設が稼働したことにより、自動車産業の自動車用鋼材(automobile grade steel)調達源が拡大した。ESLはその製品をJCBやCaterpillar等の建設用機械メーカーにも納入することになる。
国内鉄鋼産業は向こう1年半の間に高付加価値鋼材の生産能力をさらに200万トンほど拡張する。ESLの他、JSW Steelもカルナタカ州Bellary工場の高付加価値鋼材生産能力を150万トンほど拡張する。Uttam Galva SteelやBhushan Steel等の非総合メーカーも付加価値製品の製造能力拡張を準備していると言う。
|