SEAnews 2005-08-31 ArtNo.36220

【ニューデリー】スウェーデン企業AB Electrolux(ABE)のインド子会社Electrolux Kelvinator Ltd (EKL)の地元株主が会社法委員会(CLB:Company Law Board)に提出していた訴えを取り下げたことから、地元家電会社VideoconによるEKL買収計画の主要なハードルが1つ除かれたようだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月28日伝えたところによると、ＥＫＬの約5％の株式を保持するHarish Kumar氏は「ＥＫＬとＡＢＥはインド証券取引局(SEBI:Securities and Exchange Board of India)の買収合併(Substantial Acquisition of Shares and Takeovers.)規則に違反している」として、2003年にＣＬＢに訴えていたが、同訴えを取り下げた。しかしＥＫＬが少数株主の権利に対する妥当な措置をとったか否かは明らかでない。ＥＫＬの一般株主らは、Videoconによる買収後、少数株主の権利が保護されるか否かに不安を抱いている。
これらの少数株主はＣＬＢに提出した訴状の中で、「ＡＢＥはＥＫＬの持ち分を拡大するため株主割り当てを発行、その後でＥＫＬの上場を廃止するものと見られ、その際それ自身に有利な価格で株式を買い取るものと予想される」と懸念を表明している。
消息筋は、Kumar氏とＡＢＥは両者間の不一致を友好的に解決することを望んでいると語ったが、Kumar氏側近はこの点に関してコメントを控えた。
VideoconがＥＫＬを買収する以前のＡＢＥのＥＫＬ持ち分は75.96％、地元プロモーターのそれは9.99％だった。
Kumar氏はデリー高裁にも、ＥＫＬとIntronの合併問題を訴えており、同訴訟は、VideoconがＥＫＬを買収した際もペンディングされていた。
Videoconは今年7月、ＡＢＥからＥＫＬの91.85％持ち分を買い取ると発表した。VideoconはＥＫＬがインド国内に設けた3施設を引き継ぐ他、ＡＢＥとのライセンス契約の下、Electrolux／Kelvinator／Allwyn商標の製品のインドおよびその他の南アジア地域協力連合(SAARC)諸国における流通／マーケッティングを引き受ける。