SEAnews 2005-08-24 ArtNo.36181

【ムンバイ】Vedanta Resourcesが売却を図る西ベンガル州Kolkataを拠点にするIndia Foils Ltd (IFL)の45％権益に、国内最大のアルミ会社Hindalco Industries Ltd(HIL)や地場包装大手Essel Propack Ltd(EPL)の他、ピッツバーグ拠点のAlcoa Incも関心を表明している。
ビジネス・スタンダードが8月22日伝えたところによると、年商235億米ドル、アルミニウム一次製品／同加工品／アルミナの世界的メーカーとして知られるAlcoaは世界43カ国にプレゼンスを築き、従業員は13万1000人、包装ビジネスの売り上げだけで32億米ドルにのぼる。同社はＩＦＬ権益取得を通じ、インドにプレゼンスを築く計画と見られる。
消息筋によると、コルカタ拠点のBM Khaitanグループから5年前にＩＦＬ権益を買い取ったVedantaグループは、アルミニウム包装ビジネスがグループの中核業務にフィットしないとして、売却を図っており、Aditya BirlaグループのHIL、Subhas Chandra氏のEPLに加え、Nagrika FoilsやPG Foilsも買収に関心を示している。
これらの企業は近くＩＦＬ工場を実地調査し、9月末乃至10月初に入札を行うものと見られる。落札者はさらに20％の権益を公開買い付けせねばならない。
Anil Agarwal氏に率いられるVedantaグループは傘下のMadras Aluminiumを通じてIFL権益を保持している。Vedantaの他、現在、西ベンガル州工業開発公社(West Bengal Industries Development Corporation)が1.2％、金融機関が4.41％、民間法人(private corporate bodies)が11.63％、一般投資家が38.61％、それぞれIFLに出資している。
IFLはHILに次ぐ国内第2位のアルミニウム・ホイル・メーカーだが、Vedantaはマーチャント・バンクに買い手の物色をゆだねた。最近、IFLの3人の取締役、Navin Agrawal／Tarun Jain／Haigreve Khaitanの諸氏と、マネージング・ディレクターのIndrajit Mookerjee氏が相次いで辞任した。ＨＩＬは5年前にKhaitan一族と、IFL権益買収の初歩的合意に達したものの、デューディリジェンス後見合わせた経緯がある。
エコノミック・タイムズが8月23日報じたところによると30社以上の企業がIFL権益買収に関心を寄せており、マーチャント・バンク、ICICI Securitiesが審査を進めている。消息筋によると同審査は10月末までに完了するものと見られる。
ビジネス・スタンダードが23日伝えたところによると、ＩＦＬ株はこれまで1株15ルピー前後で取引されていたが、AlcoaがIFL権益に関心を寄せているとの報道がなされたのを受けて、22日のボンベイ証券取引所(BSE)における株価はスタートから急騰し、20.25米ドルで引けた。出来高は22万5000株にのぼったと言う。