【ムンバイ】今年上半期(2005/1-6)の対米繊維製品輸出は11億6928万平方メートルと、昨年同期の9億4153平方メートルに比べ24.18%成長した。
ビジネス・スタンダードが8月15日、米国繊維輸出事務所(OTEXA:Office of Textiles Export of America)のデータを引用し報じたところによると、今年上半期の対米繊維製品輸出の成長率は、昨年同期の14.94%を大きく上回り、インドの全般的繊維製品輸出の伸びも、世界の繊維製品輸出の平均成長率9.13%を上回った。
しかし中国の今年上半期の対米繊維輸出は昨年同期比46.64%増の78億8224万平方メートルと、貿易割当制度撤廃の最大の恩恵を享受した。
インドの上半期のアパレル輸出は4億1375万平方メートルと、昨年同期の3億1270万平方メートルに比べ32.31%増加した。
インドの対米繊維輸出品の単価も上昇したため、価格ベースの成長は、ボリューム・ベースの伸びを上回ったものと見られる。
インド既製服輸出業者連盟(CIAE:Confederation of Indian Apparel Exporters)のAmit Goyal会頭によると、繊維輸出のマージンは中国製品等との競争で縮小しており、アパレルの場合、以前の15~20%から5~10%ポイント下降、織布に至っては昨年の5~7%の半分に縮小している。しかしインド・アパレル業界は高付加価値製品にシフト、輸出単価のアップに成功したと言う。
マハラシュトラ州Mumbai拠点の証券会社Motilal Oswal Securitiesによると、貿易割当制度の撤廃で対米繊維輸出品の単価は平均3%下降し、中国の場合は15%も下降したが、インドからの輸出品の単価は9%アップした。
外国証券会社アナリストによると、今会計年度当初1-2ヶ月は輸出成長が鈍化したが、これは昨年からの繰り越し効果によるものと見られる。2004年の繊維輸出割当は昨年10月までに使い尽くされ、2004年の最後の数ヶ月には、国際繊維輸入業者は値下がりを予想し、大口の発注を控えた。しかしここに来て輸入注文が増勢に転じている。中国元相場の見直しや、米国当局の中国製品に対する輸入規制は、インドの輸出業者に大きな恩恵を及ぼす見通しのため、上半期の24%の輸出成長は、今年1年を通じて維持される見通しと言う。