【ニューデリー】ブランド・パーソナル・コンピューター(PC)が、ローエンド・カラー・テレビジョンと同じ価格で手に入るなどと言うことは、最近まで思いもよらぬことだったが、減税、技術の進歩、競争過熱の相乗効果により、一般消費者は今や、4年前の3分の1に満たない1万ルピー以下でPCを手に入れられるようになった。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月8日報じたところによると、エントリー・レベルのPC価格は2001-02年には2万9000~3万ルピー、2002-03年には2万5000~2万7000ルピー、2003-04年には2万~2万3000ルピー、2004-05年には1万3000~1万6000ルピーに下降、今や1万ルピーを割り込んでいる。
実行課税率は2001-02年の約40%から現在の11%に下降、それとともに競争も過熱し、一層の値下がりが生じた。
情報技術製造業者協会(MAIT:Manufacturers' Association for Information Technology)のVinnie Mehta常務理事によると、インドは中国とともに最大の市場であると同時に、価格にも極めて敏感な市場で、プレーヤーはボリューム・ゲームを強いられている。
HCL Infosystemsは最近、Linux OS、1GHzプロセッサー、128MB RAM、40GBハードディスク、15インチ・モニター、52X光学ドライブ、キーボード、スクロール・マウスをセットにしたPCを9990ルピーで発売した。HCL InfosystemsのAjai Chowdhry会長はPC値下がりの理由として、コンポーネント価格が下降線を辿っている点を指摘した。同社の市場シェアは1万5000ルピーを下回るPCを発売して以来、3.7%から15%にジャンプしたと言う。
Acer India消費財部門のS. Rajendran重役(営業担当GM)は、「エントリー・レベルPCの観念が変化しており、これ以前にはペンティアムがピラミッドの頂点を占めていたが、今ではCeleronやAMDが急速に普及している」と語った。エイサーのAMDチップ搭載エントリー・レベルPC、Acer Power S210の価格は1万6999ルピー。Pentium 4チップ搭載のAcer Power Series S111は1万9999ルピーから。同社は過去12-18ヶ月間に20~25%の値下げを行ったと言う。
しかしHCLのChowdhry氏は「価格はボトムに達した」とし、これ以上値下げする可能性を暗に否定した。