2005-08-05 ArtNo.36059
◆製薬業界、製剤国内販売と対欧輸出の好調梃子に業績回復
【ニューデリー】インド製薬業界は、昨年第4四半期(2005/1-3)に不振な業績を記録したものの、今年第1四半期(2005/4-67)には、国内製剤ビジネスと欧州向け輸出の好調に支えられ、目覚ましい復調を実現した。
エコノミック・タイムズが8月4日伝えたところによると、欧州向け輸出の好調は米国後発医薬品(generic)市場に生じた寒風を和らげる効果を果たした。Sun Pharmaの四半期売上げは63%、Wockhardtのそれは31%、Dr Reddy'sとGlaxo Smithklineは各27%、Ciplaは23%、それぞれアップした。しかし米国ジェネリック市場の価格軟化に祟られ、最大の地場製薬会社Ranbaxyの売り上げの伸び率は8%にとどまった。実際Ranbaxyの税引き利益は47%下降した。Matrix LabsとBioconの売上げも薬理活性原末(API: Active Pharmaceutical Ingredients)輸出の不振から低調だった。
付加価値税(VAT)と最高小売価格(MRP:Maximum Retail Price)をベースにした消費税の影響で、原末(bulk drug)の国内販売は引き続き低迷したが、製剤ビジネスの好調で相殺された。Wockhardtの国内原末販売は52%、Dr Reddy'sのそれは11%、Sun Pharmaは8%、それぞれ下降したが、それとは対照的にSun Pharmaの国内製剤販売は45%、Wockhardtのそれは27%、Ranbaxyは17%アップした。
第1四半期には多国籍企業の現地子会社も好業績をマーク、GlaxoSmithkline Indiaの純益は44%、Merckのそれは33%、それぞれアップ、両社の純営業利益率(net operating margin)は何れも22%を記録した。
Dr Reddy's Laboratoriesのブランド製剤輸出は47%、後発医薬品輸出は8%、それぞれ増加した。とりわけ中東欧市場向けブランド製剤輸出は90%の伸びを見た。ちなみに欧州とロシア向けがDr Reddy'sの輸出売り上げの50%以上を占めている。非米国向け輸出の好調で、Ciplaの輸出も40%成長した。しかしBioconのコレステロール薬は、中国製品との競争に晒され、欧州市場で苦戦を強いられた。
Dr Reddy'sの純益はトップラインの成長に支えられ105%、Ciplaの純益も輸出売り上げの総売り上げに占める比率が5%ポイント拡大したのを背景に40%、それぞれアップした。
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