2005-08-05 ArtNo.36050
◆政府、Nilachal IspatとRashtriya Ispatの合併検討
【ニューデリー】政府は、多国籍企業との競争に勝ち抜くため、公共部門の巨大鉄鋼会社を創設する計画に拍車をかけている。
インディアン・エクスプレスが8月3日伝えたところによると、政府はSteel Authority of India Ltd (SAIL)とIndian and Iron Steel Company(Iisco)の合併計画に続き、Nilachal Ispat Nigam Ltd (NINL)とRashtriya Ispat Nigam Ltd (RINL)の合併を検討している。
鉄鋼省はこれ以前には「SAILと合併させる次の候補はRINL」と述べており、SAIL自身、RINL買収に関心を寄せていた。
鉄鋼省筋によると、アンドラプラデシュ州のYS Rajasekhara Reddy首席大臣は同省に書簡を送り、NINLをRINLに合併させ、オペレーショナル・シナジを実現するよう提言。鉄鋼省も同提案を真剣に検討し始めた。
鉄鋼省は、提案に基づき、合併に先立って先ずRINLにNINLの戦略パートナーを務めさせることを検討している。これはNINLの主要株主を務める公共企業Minerals and Metals Trading Corporation Ltd(MMTC)が、その出資を引き上げるには一定の準備期間を要するため。RINLとSAILの合併は、その後で検討にふされる。
NINLは、オリッサ州政府が経営するIndustrial Promotion and Investment Corporation of Orissa Ltd(Ipicol)とMMTCの合弁会社で、銑鉄の製造を中核業務としている。RINLとの合併によりNINLは、財政基盤を強化できるばかりでなく、熔鋼(liquid steel)の製造や圧延事業等、下流部門に進出できる。
これに対して年間300万トンの熔鋼製造能力を有するRINLは、NINL傘下の鉄鉱山にアクセスできる。RINLは2007-08年までにその年産能力を700万トンに、また2011-12年までに1000万トンに拡張することを計画しており、鉄鉱石供給源の確保に腐心している。
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