2005-07-25 ArtNo.35976
◆L.N. Mittalグループ、ONGCと合弁でエネルギー市場開拓
【ニューデリー】世界最大の鉄鋼会社L.N. Mittalグループ傘下の投資会社Mittal Investments Sarl(MIS)は、インドの国営石油・ガス探査開発会社Oil and Natural Gas Corporation(ONGC)と、世界のエネルギー市場を共同で開拓する2つの覚書を交換した。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥーが7月24日報じたところによると、第1の覚書はONGCの海外投資子会社ONGC Videsh Ltd (OVL)と合弁会社ONGC Mittal Energy Ltd (OMEL)を設立することに関するもので、OMELの98%のシェアを、OVLが51%、MISが49%づつ分け合い、残りの2%のシェアはIndustrial Credit and Investment Corporation of India(ICICI)が出資する。ONGCのSubir Raha会長兼MDによると、両グループは、同合弁計画を通じ、世界各地の石油・コンデンセート・LNGを含むガスの探査/開発/生産/評価/加工処理を共同で手がける。
第2の覚書は、MISとONGCが同様の出資率によりONGC Mittal Energy Services Ltd (OMESL)を設立、OMELから調達した石油/ガス/液化天然ガス(LNG)の貿易と輸送を手がけると言うもの。換言すれば、両合弁会社に対するONGCの出資率は49.98%、MISの出資率は48.02%と言うことになる。ONGCとMISは当面、これらの合弁事業に各5000万米ドル拠出する。
ミタル・グループのLaxmi N. Mittal会長兼CEOによると、同社は石油資源に富む諸国でビジネスを手がけており、これらの国から石油ビジネスへの投資を求められている。両グループが手を携えることにより、インドのエネルギー・セキュリティーに貢献できる。
消息筋によると、合弁会社は恐らく欧州連合(EU)内に設けられ、キプロスになる可能性が大きい。カナダ拠点のPetroKazakhstanとナイジェリアが当面のターゲットにされ、その後、中央アジア及びアフリカ市場の開拓に照準が合わされる見通しと言う。
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