【ニューデリー】中国向けにその製品を輸出している鉄鋼メーカーは、中国国営銀行の相次ぐ信用状(LC)撤回に、当惑している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが7月13日報じたところによると、世界的に鉄鋼価格が下降する中で、益々多くの中国バイヤーが、銀行の支持の下にこの種の手段を弄しており、過去数週間に、少なからぬ鉄鋼メーカーがこうしたことを経験したようだ。
バイヤーは荷が中国の港湾に着いた後、価格の再交渉を要求する。輸出業者が値下げを拒否し、銀行に支払いを求めると、銀行はLCが無効として、支払いに応じない。このため鉄鋼メーカーらは、契約を結んでいるにも関わらず、大幅な値下げを強いられている。
国営Steel Authority of India Ltd (SAIL)は、国際銀行発行のLCにより支払いを保証されているため、まだこの種の経験をしていないようだが、民間鉄鋼メーカーは、将来のビジネスへの影響も恐れ泣き寝入りを強いられている。
輸出業界筋によると、LCを撤回した銀行には、Bank of China、Industrial & Commercial Bank of China、China Commercial Bankが含まれる。これらの銀行は、信用状のある種の齟齬、多くの場合、中国語バージョンと英語バージョンの不一致を口実に支払いを拒絶している。またインドの輸出業者の船積み書類が100%LCの条件を満たしていることは希で、銀行からこうした点を指摘された輸入業者が同意しない限り、銀行は支払いを拒否できる。したがって喩えLCが存在しても、インドの輸出業者は製品を引き取るか、値下げに応じるかの二者択一を強いられる。鉄鋼メーカーらはまた、中国の国営鉱物金属貿易会社Minmetalが口実を設けて、鋼材の差し押さえを法廷に申請する可能性も予想していると言う。