【ニューデリー】鉄鋼省は輸出向けと国内向け鉄鉱石の価格設定を一律化する可能性を検討している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが7月11日報じたところによると、現在、National Mineral Development Corporation (NMDC)は長期契約に基づいて輸出する鉄鉱石には、国内供給価格を下回る価格をつけている。鉄鋼省はNMDCがこうした二重価格制度のために損失を被っているのではないかと見ている。同省筋によると、NMDCは今会計年度の年次契約価格をまだ引き上げていないが、鉄鋼省が方針を決めれば、値上げする。鉄鋼メーカーらは、Companhio Viledo Rio Doce of Brazil、BHP、Rio Tinto等の国際鉄鉱石供給業者が今年に入って70%以上の値上げを行ったことに大きな不安を抱いている。何故ならNMDCは、これまで国際動向に応じてその価格を調整して来たため。
地場鉄鋼会社筋は、「鉄鉱石の現在の国内供給価格をベースに鉄鋼製品を値下げしたばかりのため、もしNMDCが国内供給価格を70%引き上げるなら、マージンに深刻な影響を受ける」と語った。鉄鋼業界はまたNMDCが過去に遡って値上げをする可能性も予想、そのようなことになれば、影響は甚大と見ている。
鉄鋼省は2つの委員会を組織しており、1つの委員会は鉄鉱石にユニフォーム価格を適応する可能性について検討、もう1つはNMDCが二重価格制度により損失を被った可能性について研究して来た。両委員会は既に報告書を提出しており、鉄鋼省は目下これらの報告を検討している。最終判断は今月末に下される見通しと言う。